
― 和装にも使える“目付”の見方と、生地選びの新常識 ―
「この生地、280gって書いてあるけど、何のこと?」
そんな疑問をお持ちの方、実はそれ、生地選びの“鍵”になる情報なんです。
最近注目されている“スーツ地で仕立てる和装”
羽織や袴の生地を選ぶとき、よく見かける「250g」や「280g」といった表示は、生地の重さ(目付)=“g(グラム)”を表しています。
「g」は“生地の重さ”、だけどそれ以上に大事!
この「g」は、「グラム/平方メートル(g/m²)」という単位で、生地1㎡あたりの重さを表しています。
簡単に言えば
・gが小さい → 薄くて軽い
・gが大きい → 厚くてしっかり
というイメージ。
でも実は、それだけじゃありません。
この数字ひとつで「季節感」「着心地」「動きやすさ」まで左右されるんです。
【目安早見表】g数でわかる、季節と質感
g数(目付) | 生地の特徴 | 向いている季節 |
---|---|---|
200〜240g | 薄手・軽量 | 春・夏 |
250〜280g | 適度な厚み・万能型 | オールシーズン |
290〜330g | 重厚・保温性あり | 秋・冬 |
350g以上 | 超厚手・クラシック | 真冬・防寒用 |
オールシーズン使いたいなら「250〜280g」が最適!
一年を通して着たい、万能型の着物を探しているなら250〜280g/m²のゾーンが断然おすすめ!
この帯域の生地は「厚すぎず・薄すぎず」の絶妙バランス。
春夏は軽やかに、秋冬はインナーで調節すればOK。
特にスーツ地を使った和装では、このゾーンが一番人気です。
和装に“スーツ地”が注目されている理由
「スーツ地って堅苦しいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実は真逆。
現代のスーツ生地は柔らかく、しなやかで、肌なじみも抜群。
それでいて、ハリ感・仕立て映えも兼ね備えているので、和装との相性はとても良いんです。
伝統とモダンが共存する、新しい着物のカタチ。
それが“スーツ地×和装”の魅力です。
実際の使い方例:265〜275gの生地なら…
・春:シャツの上に羽織れば軽快なお出かけ着
・夏:通気性の良いインナーと合わせて涼やかに
・秋冬:中にニットやウールを入れてしっかり防寒
さらに、茶道・舞台・おもてなし・パーティーなどにも対応できる上質感もあります。
同じ“黒”でも違う?── g数が見た目を変える!
たとえば、見た目が同じ黒の生地でも――
・240gの生地は軽やかで涼しげ、春夏向き
・300gの生地は厚みと重厚感があり、秋冬向き
このように、「色」や「柄」だけでなく、「g数」を知ることで、“自分にちょうどいい一着”がグッと選びやすくなるのです。
gを制する者が、着心地を制す!
スーツ地に書かれている「g」は、ただの重さじゃありません。
快適さ、季節感、着心地を左右する大切な“モノサシ”です。
だからこそ、「着物をもっと自由に、もっと自分らしく楽しみたい」
そんなあなたにこそ、“目付”という視点で生地を選ぶことをおすすめします。
さあ、次の一着は「g」から選んでみませんか?
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